2021年03月15日

石組み、つづき

昨日のつづきです
何とか石を引っ張り出して松の木の前に据え付ける
これがまたギリギリの連続
表に車が入れないので裏から石を入れる
それも大きい石の上を越えなくてはならないのと
松の木と句碑の狭い間を入れる
なんとかうまくいきました

普段私は石を据える時
ただ転がすだけ(笑)
ですが ここは公の場所
誰でも見られる場所です
掘って埋めて突いて据えました
それが普通だろうって突っ込まないで (笑)

石組み、つづき

石組み、つづき

途中で施主がやってきて
「うまいな~~~~~」
「五個しかない石でここまで出来るんだ~~~~」
「筑波の山からここに合う石を探し出してきたみたいだね~~~」
ありがたいお褒めの言葉ですが 私は
「五個しかないから出来るんですよ」 って答えると
施主は えっ?????? 意味不明って顔で私を見ます
説明しようがないんですよね


世界遺産の石庭の話を引っ張り出すのも失礼な話なんですが
私が芸術って呼べる唯一の庭と思っている
竜安寺の石庭の持論ですが
あの13個の石は
何百何千個ものの中から見つけ出した物ではないと思っています
極端な話 その辺に転がっていた石を集めたと思ってます
馬鹿が お前みたいなへぼ植木屋が何言うかと言われそうだし
話し出すときりがないので 今回はこれだけにします


こびりついた泥をはがし
ここは水道が無いので水をタンクに入れて持ってきて石を洗います
命の水です
石の生命が吹き返したように喜んでくれます
とってもいい表情をしてくれます
こんな時が植木屋として一番嬉しい時です

石組み、つづき

余談ですが
他社が取り付けた支柱
もっと他の方法はなかったのかと思いますね
杖一本でいいような気がします
支柱も庭の一部だと思います


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この記事へのコメント
素晴らしい石組みですね。龍安寺じゃないですけど、その辺にころがっていた石を芸術にしてしまいましたね。失礼、その辺にころがっていた石じゃなくて、埋まってた石ですから龍安寺より難易度高いですね。
松と石の景色がとても美しいです。今度実物を見学に行かせてもらいます。楽しみです。
Posted by セキネ at 2021年03月23日 12:36
コメントありがとうございます。
埋まっていても転がっていても同じです
ただの組み合わせだけです。

その後他社がもう一つ私が3tユニックでは動かせないと言った石を
動かせるって言って持ってきたので
それをどこに据えたのかわかりませんが
バランスは崩れたと思います

ちなみに石は3tユニックでは動かずラフタークレーンを持ってきて動かしたそうです
ちなみに重さが5tあったそうです
Posted by ひがしひがし at 2021年04月02日 22:14
 
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